保健医療学研究科 博士後期課程
授業科目の概要
大学院保健医療学研究科保健医療学専攻博士後期課程
共通科目
授業科目の名称 | 講義等の内容 | 備考 |
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医療倫理学特論 | 医療・保健・福祉分野の研究者や専門職に対して、近年、患者・利用者等の人権尊重が強調される社会的背景から、倫理問題の発見・対応能力が求められている。そこでの能力は、個人的資質によるだけではなく、倫理指針や関連する法律による制度への社会的対応能力が必要とされている。本授業では、医療倫理学に関する学説、理論、制度などとその歴史的な背景についての講義と具体的な事例検討を通して、倫理問題への理解と実践的な対応能力を育成する | |
教育学特論 | 教育学の基礎概念を理解し、実践力を身につけることを通して、多職種連携教育を実践できる力をつける。まずは教育思想、教授理論に加え、教育制度まで概観できるようにして、教育学一般への理解を深める。次に古典的な教授理論を理解した上で、近年のワークショップの実践、コミュニケーション論、そして看護・リハビリテーション教育にとっても重要な成人教育の手法を理解することとする。その上で最後に、高等教育におけるFDの動向などを把握する。 | |
研究特論 | 全ての量的看護研究で用いる統計学を系統的に学び、自身の研究テーマ・研究目的を裏付けための適切な統計解析手法の選択、数理的な理解、統計解析ソフトウェアでの実装まで包括的に概説する。基本的な統計解析手法をある程度の数理や仮定を含めてから深く理解し、統計手法に関する論文が読めるようになること、ソフトウェアによるデータハンドリングから実践的なデータ解析まで一通りのデータ解析ができるようになり、必要に応じて応用的な手法を取り入れることができる水準を目指す。 | |
保健福祉学特論 | 少子高齢化の進展等に伴い、保健医療領域の支援対象者(患者・家族等)が抱える心理・社会的課題(療養する上で生じた、あるいは顕在化した様々な生活課題等)は多様化かつ複雑化してきており、保健と医療、福祉を統合した専門職・非専門職によるアプローチが求められてきている。本講義では、保健医療と社会福祉を跨いだ学際的研究の事例(質的・量的研究の事例)を通して、統合的な研究の方法について論じる。 |
基礎科目
授業科目の名称 | 講義等の内容 | 備考 |
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高等教育学 | 教育人間学の知見に基づき、医療・福祉・看護の視点から教育労働の本質を捉える。内容的には以下の5つのテーマに即して、文献講読と課題学習に取り組む。①生命の再生産と教育:教育本質論、②生命の繋がりと教育:ホリスティック教育の展開、③教育的ケア論の理論と実践、④「能力」「発達」「学習」の新しい考え方、⑤教育評価の方法と意義、⑥少子高齢化社会とデスエデュケーションの課題。 | |
保健医療学基盤研究 | 保健医療学の研究では、質的研究、量的研究、混合研究法が用いられている。これらの研究法に共通した研究実施法について、臨床における研究課題(CQ)の設定、倫理の問題、研究計画書の作成、質問調査を例とした実施と質管理の注意点について述べ、各自の研究テーマに沿った演習を行う。質的研究法全般を概説後、特にインタビューあるいは自由記載の文章からのテキストマイニング手法について紹介する。量的研究については、測定方法の計画と測定尺度の妥当性、信頼性、準実験的研究法を中心に学ぶ。論文の執筆法についても、質的研究、量的研究を対比してその要点を述べる。 (オムニバス方式/全15回) |
オムニバス方式 |
保健医療学実践研究 | 保健医療学に関連する知識を包括的に修得することにより、自己の専門領域にとらわれない幅広い革新的な発想や論理的・創造的思考能力、研究能力を育成するために、看護および保健領域の学生の専門領域の基盤になる、人間の健康に関連する多領域の最新知見やケア方法を教授する。さらに、人の健康支援ケアに関する様々な領域の最新情報を得ることにより、現場における各専門職間あるいは関係機関との連携による実践的研究能力を育成する。 (オムニバス方式・共同(一部)/全15回) |
オムニバス方式・共同(一部) |
専門科目
授業科目の名称 | 講義等の内容 | 備考 |
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健康支援ケアシステム学特論 | 健康障害を持つ人の生活をその人の健康レベルに応じて取り戻す実践的な健康支援は主に臨床看護領域のケアの目的である。そこで、臨床看護における研究を学際的な視点から探究し、実践的研究課題について理解を深める。主に、日本国民の2人に一人が罹患するといわれているがん患者の病態と早期診断法、さらに集学的治療に伴う身体的影響についての分析法とその結果から明らかにされた障害発生の要因について解説し、障害を予防する健康支援ケアの在り方について論じる。 (オムニバス方式/全15回) |
オムニバス方式 |
健康支援ケアシステム学演習 | 臨床看護フィールドにおける最新の研究、看護実践ケアシステムやチーム医療、看護倫理などの分野で話題になっているトピックス、先端医療分野などの今日的課題を取り上げる。さらに、臨床看護フィールドでの看護実践や支援ケアの方法、実践的な健康支援システムの検討に必要な研究方法について演習を行う。人の健康支援に関する研究手法の演習を行うことによって、教育者・研究者に求められる批判力、論理性、表現力の育成を行う。さらに、学際的連携による研究手法を学ぶことによっても研究能力を育成する。 (共同/全30回) |
共同 |
地域生活ケアシステム学特論 | 地域生活ケアにかかわる理論、地域ケアシステム構築のあり方、地域活動の評価方法などの地域マネジメントを学ぶことにより、地域生活ケア活動への実践能力を修得する。地域生活の場での地域住民のエンパワメントを尊重、および対人支援能力、地域マネジメント能力、健康危機管理能力、組織管理能力の視点から、健康な地域生活支援システム展開のための方法論を解説する。さらに、地域生活支援に必要なケースマネジメント能力のおよび地域住民との協働能力などのケア能力についても論じる。 (オムニバス方式/全15回) |
オムニバス方式 |
地域生活ケアシステム学演習 | 地域生活ケアに関する最新の研究や地域活動に関する討議などの演習によって、国内外の地域生活ケア及びシステムにかかわる研究の現状と課題について明らかにする。地域生活へのケアの方法、ケアシステム構築の検討に必要な研究方法についての演習を行う。研究手法の演習を行うことによって、教育者・研究者に求められる批判力、論理性、表現力の育成とともに、地域の課題の特定、介入方法の明確化、ケアの質の評価などを行う能力を育成する。 (共同/全30回) |
共同 |
生涯発達ケアシステム学特論 | 生の誕生から死に向かうまでの人及びその家族のライフサイクルを通じて、人の発達とそのケア、健康および健康問題、性と生殖に関連する健康の諸問題に関する研究の検索を行い、人やその家族を対象とした健康支援や社会資源の活用と開発に必要な理論・実践方法について論ずる。また、グローバルな視点から超少子高齢化社会における健康を理論的に探究し、トピックスや研究成果を紹介し、特別研究における研究テーマに即した課題探求や研究計画作成に必要な基礎についても論じる。 (オムニバス方式/全15回) |
オムニバス方式 |
生涯発達ケアシステム学演習 | 生の誕生から死に向かうまでの人及びその家族のライフサイクルを通じて、人の発達とそのケア、健康および健康問題、性と生殖に関連する健康の諸問題に関する研究の検索を行い、研究の課題を検討する演習を行う。また、生涯発達の視点から人の健康支援に関する高度な研究手法、研究計画について修得するとともに、教育者・研究者に求められる批判力、論理性、表現力の育成を行う。
(共同/全30回) |
共同 |
地域生活支援学特論 | 地域在宅における高齢者、障害者の生活行動や社会的参加などの現状と課題をリハビリテーション医療の視点で分析する。また地域在宅高齢者及び障害者の生活支援あるいは高次脳機能障害者の生活支援の実践を多角的に学修する。 (オムニバス方式/全15回) |
オムニバス方式 |
地域生活支援学演習 | 地域生活支援学特論で修得した理論を軸として、地域在宅における高齢者、障害者の生活行動や社会的参加などの具体的な事象や事例を通じて、実践的な考察を深め、地域における高齢者、障害者生活支援に関する問題点の具体化と改善方法に関して探求していく。 (オムニバス方式/全30回) |
オムニバス方式 |
身体機能支援医療学特論 | 身体機能の回復を図る支援医療の視点から、中枢神経疾患や心血管疾患、呼吸器疾患、骨関節疾患など身体障害系疾患および高齢者やスポーツ障害者等を科学的に評価し、身体機能を回復させるための治療原理・実践的な方法論に関して論じる。また、身体の構造と機能及び身体機能の解析に関する理論の展開も行う。 (オムニバス方式・共同(一部)/全15回) |
オムニバス方式・共同(一部) |
身体機能支援医療学演習 | 身体機能支援医療学特論で修得した理論を軸として、中枢神経疾患患者や心血管疾患、骨関節疾患患者など身体障害系疾患および高齢者やスポーツ障害患者等の具体的な事象や事例を通じて、実践的な考察を深め、運動機能回復に関する問題点の具体化と改善方法に関して探求していく。 (オムニバス方式・共同(一部)/全30回) |
オムニバス方式・共同(一部) |
研究科目
授業科目の名称 | 講義等の内容 | 備考 |
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看護学特別研究 | 教員紹介ページ参照 | 共同(一部) |
リハビリテーション学特別研究 | 教員紹介ページ参照 |