学部・学科・専攻 Department

薬学部

学びの特色

本学薬学部では少人数による薬学教育を行っています。また、学生生活と修学は基礎薬学と臨床薬学の2名の教員(チューター制度)と教育センターによりサポートされています。本学薬学部の教員は、半数が豊かな臨床経験を持ち、グループ病院の協力を得ながら臨床薬学教育に力を入れており、人の命と健康な生活を護れる薬剤師、そして、地域に貢献でき臨床に強い薬剤師を輩出します。さらに、本学薬学部ではオープンラボ制度を導入し、研究室を超えた共同研究ができ、学生が主体的に考え、他者と協調して研究し、発信する力を養います。

臨床一貫型連携教育体制で学ぶ

本学薬学部校舎は、グループ病院の東戸塚ホスピタルと直結する一体型のキャンパスです。急性期から回復期・慢性期までの病床を有する連携施設がグループ内に、17病院、健康診断センター2施設、介護老人保健施設9施設、在宅支援施設14施設、福祉施設6施設などがあり、薬学部の「病院実務実習のコア施設」(※)の役割を果たしています。
本学薬学部は、このような豊富な「臨床現場」と「大学教育」と「研究」の三つの部門が連携協力して行う「実際に役立つ実践的な学び(生きた教育)」を「臨床一貫型連携教育体制(IES)」で実現します。
また、卒業後は薬剤師としてグループ病院に就職する道を開き、臨床薬剤師の働き方を向上させる卒後研修など、研究から生涯学習活動まで実践することができます。

  • ※実習基準、実習方法や評価が統一であり、卒後の就職から卒後研修、初期研修まで一貫した教育が行える施設
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臨床力を獲得して、知見を深める

本学の特徴は、前記のグループ病院施設と連携した臨床教育を行っていることです。
その特徴を活かして、グループの急性期病院の他、慢性期病院、精神科病院、介護施設などで、「予防-急性期―回復期―慢性期」までの患者の症状、疾病に対応できるように「早期臨床体験実習、薬学実務実習、後期臨床体験実習」を行い、様々な症例について理解し、地域医療での薬剤師の必要な支援やシステムについても知見を深め、臨床力を高めます。

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学生はグループ・ゼミ形式で学び、教員は親身になって教える

近年、薬学部の薬剤師国家試験合格率の低下が課題となっています。
本学薬学部は、その課題を教育課程の中で解決するために、1年次~3年次までを「基礎・応用」期、4年次~6年次までを「発展」期として、グループ・ゼミ形式の各種教育手法をつないで、卒業までモチベーションを低下させないように指導します。

基礎期では、「主体的学習(Active- Learning)」で能動的に学習する習慣を身につけ、グループやチーム単位でコミュニケーション能力を養う「協働・協調学習(Collaborate-Work)」を行います。

応用期では、薬剤師になるという目的意識の低下を招かせないように、グループワークや討論を重ねて様々な研究分野への興味を持ち、研究方法や薬学専門知識を深めます。また、医療薬学系の授業では、実際的な課題を取り上げ、ゼミ学習を少人数で行い、チームワークの大切さ、薬学の楽しさ・好奇心を醸成する授業・演習を行うことで、薬剤師へのモチベーションを維持・発展させます。

発展期では、「臨床実習教育(CCS)」や「課題解決教育(PBL)」を行い、実務実習の場で論理的思考力を養い、インターンシップで課題解決力を鍛えて、学生一人ひとりの主体性を引き出していきます。

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薬剤師国家試験に向けた学修指導を全教員が一貫して行います。

講義・実習
一年次より国家試験を意識した内容や過去の国家試験問題演習を取り入れます。国家試験の具体的な対策、勉強方法を身につけ、基礎を固めて行きます。
薬学部特別活動
講義に加えて、特別講義を行い、専門科目への導入や苦手科目の対策を支援します。また、外部講師によるCBT、国家試験対策演習も行います。
国家試験データベース・学習支援システム(manaba)
いつでも、どこでも問題演習に取り組むことができるシステムです。CBTや国家試験問題の形式に慣れ、自身の到達度を確認しながら、日々の学修を行います。
模擬試験の実施
全国的な模擬試験を行います。弱点や成績の推移を確認しながら学修します。
個別指導・オフィスアワー
チューター・卒業研究配属教員による学修相談、個別指導を随時行います。全教員が複数回のオフィスアワーを設定いし、講義時間外でも指導対応や指導を行います。
自修環境
図書館・自習室・学生ホール・講義後の教室で自習ができます。静粛な環境で一人で、同級生と互いに教え合いながら、学修習慣に合わせた自習環境が整備されています。
教育センター
国家試験に向けた学修を全面的にサポートします。
チーム医療で専門性を発揮する

「チーム医療」は、患者がその人らしい生活を実現するための医療です。
医師をはじめとする複数のメディカルスタッフ(医療専門職)が患者とともに、それぞれの専門性をもとに高い知識と技術を発揮し、互いに理解し目的と情報を共有して治療やケアに当たることです。
これからの医療には、チーム医療の必要性がますます求められています。その中で薬剤師には薬の専門職として高度の知識や技術が求められます。
そのため、本薬学部では、1年次からコミュニケーション力を養うためのグループワークや6年次の「チーム医療論」の演習では、看護学科、リハビリテーション学科の学生と薬学生が症例・疾患をもとにグループを作りチームで課題解決することを学び、「疾病と病態に強い薬剤師」の養成に向けて教育しております。また、実務実習では、グループ病院で実施されている、「栄養サポート・回復期・感染制御・緩和ケア・救急医療・呼吸サポート・口腔ケア・周術期・摂食嚥下・認知症医療・転倒転落」など、多職種協働によるチーム医療を実践現場で学びます。このようにして将来、薬の選択や使用に関して薬剤師の助言を必要とされる場面で、薬の専門家として医療スタッフからの相談に応じられる知識や技術を身につけていきます。

「オープンラボ」(共同研究実験室)で、理論的思考力と課題解決力を磨く

研究は、創造的、実践的でパイオニア精神に溢れ、かつ役に立つ(ポリバレント)ことが求められます。研究活動を通して、周囲に多くの異なる分野の協力者が集まれる研究環境に適しているのは、「オープンラボ」です。多くの薬学研究はそれぞれの研究室が縦割りで行っていのが一般的です。本学薬学部では、7つのラボの異なる学問分野がクロスするようにしました。
このような環境は、それぞれの学生が持つ強みと弱みを相互に補い、相乗効果を生み、理論的思考力と課題解決の能力の修得が期待できます。
学生は、4年後期から6年にかけて「卒業研究」として教員の指導のもと研究を行います。

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グループ病院等 紹介

グループ病院等 紹介はこちらから

2022年4月、薬学部棟を新設

薬学部棟を新設[写真]

2022年4月に薬学部棟が新設されました。

研究室を超えた共同研究が可能なオープンラボ、模擬薬局、薬草園などが併設されています。

薬学部学部長メッセージ

鈴木勉学部長[写真]
薬学部 学部長 鈴木 勉

湘南医療大学薬学部は、臨床に強い薬剤師の育成を目指しています。その実現のために、グループ病院施設が薬学臨床の学びを徹底的にサポートし、これが本学の強みとなります。

本学には保健医療学部があり、看護師、保健師、理学療法士、作業療法士を目指す学生が学んでいます。これらの学生と薬学部の学生がキャンパス内で交わり、交流を深め、理解し合うことは、チーム医療の基礎となるので、多くの機会を設けて活発に交流していただきたいと考えています。

また、17のグループ病院と51の保健医療福祉施設の協力体制で、幅広い臨床薬学スキルを学び将来の仕事の夢が叶えられます。

「薬学」は長年「薬」という物の教育が中心に行われてきましたが、実務実習を病院薬局11週、保険薬局11週に拡充すると同時に医療薬学教育の充実と一般教養の充実を行うために2006年から薬学が6年制教育に変更されました。すなわち、薬学は「物(薬)」の教育から「人(患者)」の教育に大きくシフトしました。新たな薬学教育を受けた薬剤師が2012年から輩出されて今年度で10年になり、病院薬局、保険薬局やドラッグストアでは薬物治療を習熟した薬剤師が求められるようになっています。

本学薬学部は、「薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改正版)」に基づいた教育と臨床教育など本学独自の特徴ある教育が受けられます。

1年次には薬学教育の基本事項である薬剤師の使命、薬剤師に求められる倫理観、信頼関係の構築、多職種連携協働とチーム医療、自己研鑚と次世代を担う人材の育成、さらに薬学基礎などを学びます。また、早期臨床体験実習を通して、自分が描いた薬剤師像を確認、修正して、薬学をしっかり学び薬を通して患者さんに寄り添うことの大切さを学んで欲しいと思います。

6年間という長い学生生活を充実したものにするために、一緒に頑張っていきましょう!

教育カリキュラムについて

教育カリキュラム[図]

6年間の学び

医療人に求められる倫理観、使命感、協調性、コミュニケーション能力などの資質は入学直後から卒業まで6年間継続して学ぶことで醸成します。 また、国際社会に柔軟に対応できるよう語学(英語)も6年を通して学修します。 基礎科学力、薬物療法における実践的能力、地域の保健・医療における実践的能力、研究能力等の資質については、各学年における学修を順次修得することで効果的に身に付けます。

1年次

薬学の基礎を学び、医療人としての使命感、倫理観を身に付ける

化学、生物学の基礎を理解するとともに、薬学導入教育で医療人としての基礎を養います。 また、症候論では、各症候に対する知識を修得し、症候・病態が推察でき、診断に必要な検査、鑑別診断ができる能力を養います。

総合教育科目 人間とコミュニケーション 必修 総合英語ⅠA、総合英語ⅠB、コミュニケーション論
選択 英語Ⅰ(基礎英語)、中国語、韓国語
人間と環境 選択 環境論、法学(含日本国憲法)、放射線概論
人間と健康 必修 症候論
選択 栄養学、薬と毒性学入門、障害者スポーツ、レクリエーションスポーツ
人間と情報 必修 研究法入門
選択 情報リテラシー
人間と文化 選択 文学、教育学、文化人類学、国際関係論、国際保健医療論、音楽論
人間の本質と尊厳 必修 ジェンダー論
選択 倫理学、心理学、哲学、社会学、発達心理学、ボランティア学、生命倫理学
基礎科目 専門基礎 必修 科学計算演習
専門科目 基本事項・薬学と社会 必修 薬学入門Ⅰ(薬剤師の使命)、薬学入門Ⅱ(薬と病気の科学)、早期臨床体験実習、生命・医療倫理学、臨床心理学
薬学基礎 必修 化学系基礎科学、化学系実習、物理系基礎科学、物理化学Ⅰ、分析化学Ⅰ、生物系基礎科学、生物系実習、生化学Ⅰ、解剖学

2年次

病気の成り立ちや薬の作用を理解する

病気の成り立ちや薬の効き方などの理解に繋がる基礎分野を学びます。 専門科目として薬学基礎科目を中心に、物理化学、生化学、微生物学、免疫学、分析化学、天然薬物学や有機化学とそれに関連する薬学の基盤となる科目を重点的に学びます。 薬学臨床科目である医療薬学チュートリアル演習Ⅰにおいて、社会が抱える医療の課題に取り組むことにより、多職種協働によるチーム医療や地域医療に貢献するために必要なコミュニケーション能力を養います。

総合教育科目 人間とコミュニケーション 必修 総合英語ⅡA、総合英語ⅡB
選択 英語Ⅱ(医療英語)、英語Ⅲ(コミュニケーション)
人間と環境 選択 保健行政論、公衆衛生学
人間と健康 必修 社会福祉論
専門科目 薬学基礎 必修 物理化学Ⅱ、分析化学Ⅱ、分析化学実習、有機化学Ⅰ、生化学Ⅱ、生化学実習、生理学、微生物学Ⅰ、物理化学Ⅲ、物理化学実習、有機化学Ⅱ、有機化学実習、天然薬物学、生化学Ⅲ、生理解剖学実習、微生物学Ⅱ、免疫学Ⅰ
医療薬学 必修 薬理学Ⅰ
衛生薬学 必修 放射化学
選択 機能食品学
薬学臨床 必修 医療薬学チュートリアル演習Ⅰ

3年次

健康と医療に関わる科学を学び、薬の専門知識を身に付ける

病気の成り立ちや薬の化学的性質についてより深く学ぶとともに、薬の使い方など専門的な知識を身に付けるため、さらに専門的な薬学基礎系、衛生薬学系、医療薬学系の科目を中心に学修します。
また、薬学総合プレ研究では、4研究分野をローテーションして様々な研究分野への興味を持つとともに薬学専門分野の基礎的な知識やスキルを身に付けます。

総合教育科目 人間とコミュニケーション 必修 英会話A、英会話B
専門科目 薬学基礎 必修 分析化学Ⅲ、分析化学Ⅳ、有機化学Ⅲ、天然薬物学実習、微生物学実習、免疫学Ⅱ、生化学Ⅳ
選択 アドバンスド生物化学
医療薬学 必修 薬理学Ⅱ、薬物治療学Ⅰ、薬理学実習、薬物動態学Ⅰ、薬剤学Ⅰ、薬物治療学Ⅱ、薬物動態学Ⅱ、薬剤学Ⅱ
衛生薬学 必修 衛生化学Ⅰ、医療統計学、衛生化学Ⅱ、衛生化学実習
薬学臨床 必修 調剤学、実務実習事前学習Ⅰ、看護論、総合リハビリテーション論

4年次

健康と医療の専門家として磨きをかける

病気と健康、薬について高度な専門知識とスキルを身に付け、薬学共用試験(CBT、OSCE)に備えます。 医療薬学チュートリアル演習Ⅱにおいて、グループ病院の医療従事者の協力のもと医療と福祉について深く学びます。 症候・診断学において、患者の病気の状態、患者の治療方針や健康管理を理解し、医師に助言できるように代表的8疾患(がん、高血圧症、糖尿病、心疾患、脳血管障害、精神疾患、免疫・アレルギー疾患、感染症)について学べることが特色です。 また、研究室に所属して様々な卒業研究に取り組み、薬学における専門性を養います。

 
基礎科目 専門基礎 必修 科学英語
専門科目 基本事項・薬学と社会 必修 薬事関係法規・薬事制度、薬剤経済学、日本薬局方
薬学基礎 選択 香粧品科学、腫瘍生物学
医療薬学 必修 病理学概論、症候・診断学、処方解析演習、薬物治療学Ⅲ、医薬品開発学、医療安全管理、医薬品情報学、薬物治療学Ⅳ、薬物治療学Ⅴ
選択 創薬化学
衛生薬学 必修 衛生化学Ⅲ
薬学臨床 必修 実務実習事前学習Ⅱ、医療薬学チュートリアル演習Ⅱ、実務実習事前学習Ⅲ、コミュニティーファーマシー
選択 臨床栄養学、ファーマシーマネジメント論
薬学研究 自由 インターンシップ実習(課題解決型薬学研究・展開)

5年次

薬学実務実習と卒業研究で実践力と専門性を養う

大学の臨床系教員と臨床現場の指導薬剤師がコラボした指導体制のもとで、病院と薬局での実務実習を経験し、実践能力を鍛えます。 後期臨床体験実習では、回復期・慢性期病棟、介護老人保健施設等において慢性期医療を体験します。 また、引き続き卒業研究に取り組みます。

 
総合教育科目 人間とコミュニケーション 必修 総合英語Ⅲ
専門科目 基本事項・薬学と社会 必修 後期臨床体験実習
薬学臨床 必修 薬局実務実習、病院実務実習

6年次

卒業研究の集大成と6年間の学びの総まとめ

卒業研究では、卒業研究論文のまとめと卒業研究発表を行い、課題発見能力や問題解決能力、プレゼンテーション能力を身に付けます。 また、総合演習により6年間の学びの総まとめを行い、国家試験に合格できる総合力を身に付けます。 チーム医療論は、保健医療学部学生と合同で履修し、学部学科を超えた症例検討を通じて、チーム医療における各専門職の役割と、お互いのコミュニケーションの重要性を理解します。

 
総合教育科目 人間とコミュニケーション 必修 チーム医療論
専門科目 医療薬学 必修 漢方治療学、レギュラトリーサイエンス、薬物治療学Ⅵ
薬学基礎 選択 感染制御学
薬学臨床 必修 地域包括医療論(在宅医療を含む)、セルフメディケーション、老年学
薬学研究 必修 薬学総合プレ研究、卒業研究Ⅰ(課題解決型薬学研究・基礎と応用)、卒業研究Ⅱ(課題解決型薬学研究・発展)、総合演習Ⅰ、総合演習Ⅱ

教員紹介

教員紹介はこちら

資格取得について

6年制薬学部を卒業すると、薬剤師国家試験の受験資格が得られます。また、薬学部を卒業すれば取得できる資格や薬剤師の免許を取得すれば取得できる資格が複数あります。

就職について

「ふれあいグループ」のネットワークで就職をバックアップ

湘南東部総合病院をはじめ、神奈川県、東京都及び静岡県に多数の病院、老健施設、クリニックを有する病院施設
ネットワークを活かして、グループ病院施設での就職など、様々な形でサポートします。

出張講義のご案内

湘南医療大学では、地域の皆様に医療・看護、リハビリテーション、薬学、福祉をもっと身近に感じていただこうと本学の専任教員が講師としてご希望の地域にお伺いする「出張講義」を開催しています。詳細は下記よりご確認ください。

シラバス

医療薬学科シラバス

研究室

薬学基礎系

生命医科学系

医療薬学系

環境・社会薬学系

薬剤疫学・医療経済学

教育系

薬学教育系

実務実習センター

  • 鳥越 一宏 准教授(10月入職)
  • 尾関 あゆみ 講師

附属施設

  • 附属薬草園

よくある質問

学修について(授業、学生支援等)

臨床に強い薬剤師を養成します。そのため、教員の半数は、臨床経験を持ちグループ病院の協力を得ながら臨床薬学教育に力を入れます。

  • 1)1学年130名の少人数教育
  • 2)基礎系と臨床系の2教員による学生指導(チューター制)
  • 3)不得意科目担当教員による指導(チューター制)
  • 4)本学薬学部独自の後期臨床体験実習
  • 5)7つのオープンラボにおける分野を超えた研究活動(卒業研究)
  • 6)教育センターによる学習支援と国家試験対策

湘南医療大学薬学部は1学年の学生数が130名と少ないため、きめ細かい少人数教育が可能です。また、教員数は45名(2023年度より)、17研究室(7つの共同研究実験室)があります。4年次から一つの研究室に配属されるのは1学年あたり多くて7-10名程度であるため,教員や学生間のコミュニケーションが取りやすい薬学部です。

カリキュラムは、学生に理解し易いこと、実習を重視し実践的、かつ基礎知識と技術の修得が出来るように配置しています。

薬学のカリキュラム体系は、大きく分けて総合教育科目、基礎科目、専門科目の3つに分類されます。さらに授業の形態により、講義、演習、実習に分けられます。授業の進め方は前期、後期の2学期制です。

本学薬学部では、「薬学部教育モデル・コアカリキュラム」を基に、「専門科目」を(基本事項・薬学と社会)、(薬学基礎)、(衛生薬学)、(医療薬学)、(薬学臨床)、(薬学研究)として6つに分類していますが,学科目の垣根なく関連性や統一性を重視して履修できることが特長です。

また、保健医療学部と同一キャンパスにあるため、「総合教育科目」、いわゆる教養科目が殆ど同じであるため、他学部の学生と授業を受講し、その単位を卒業要件単位に含めることができます。

例えば、保健医療学部と連携した「チーム医療論」では,患者様の症例をもとに、データ分析を活用してその患者様に相応しいケアや治療方法を考える授業を行うことを目的に、臨床に強く、課題が解決できる能力を習得できる横断的なカリキュラムを設定しています。

それぞれの授業科目、分野の詳細については、薬学部ホームページ [シラバス]の項をご覧下さい。

JR横浜駅から8分の東戸塚駅から歩いて15分程にある、都会の洗練さと自然に恵まれたキャンパスは、いつも穏やかな雰囲気です。勉強やサークル活動などの大学生活を有意義に過ごし、こつこつと、まじめで一途な学生が多いと思われます。またチューター制度(より良い学生生活を実現させるための個別サポート制度)により、修学上の問題、交友関係、就職など学生生活全般にわたって指導や助言を行います。そのため、先生との距離が近く、休憩時間に先生方の研究室を訪れる(オフィスアワー)学生がとても多いです。小規模な大学であるため、勉強も就職も親身に相談できるアットホームな学風です。

本学薬学部は病院薬剤師を希望して入学する学生が多くいます。本学の6年制教育では、1年次に病院薬剤師の役割を理解させるため、「早期臨床体験実習」をグループ病院の薬剤部や病棟で行います。また、5年次の病院実務実習終了後、「後期臨床体験実習」として、グループの急性期病院、慢性期医療現場や介護現場で、さらに症例の理解を深めていきます。本学部では、薬学臨床、薬学と社会に関連する科目を強化した教育内容で、病院薬剤師教育に力を入れています。

(参考)

令和2年12月現在(厚生労働省令和2(2020)年薬剤師統計の概況では、病院・診療所薬剤師数は、61,603人(薬剤師数全体の19.1%)です。また、薬局薬剤師数は、188,982人(同58.7%)です。また、薬剤師需給調査結果(厚生労働省)では、

  • 薬剤師の業務は「患者のための薬局ビジョン」に基づき、対人業務の充実、在宅医療の取り組み等が求められている。
  • チーム医療の推進により、病棟の薬剤業務の充実が求められている。(中略)さらに、病棟業務以外として、患者の入退院時における薬局等の関係機関との連携に関わる業務にも今後は関与していく必要がある。

このような報告がされていますので、高度な知識を有する病院薬剤師の活躍が期待されています。

本学薬学部は、「教育センター」を設置し、薬学教育や薬剤師国家試験の合格率向上のための学習サポートを実施し、薬学部での学習を低学年からきめ細かく支援しています。また、セミナー室及び自習室もあり、それらの部屋を活用することもできます。薬学部開設2年目であるため、薬剤師国家試験の実績はありませんが、現在、模擬試験結果や課題提出率や自習時間、過去問を解いた時期や回数などの学習プロセスを分析し、学生のつまずきやすい単元を予測し、早めの対策を立てて、どうすれば成果につながる学習となるのか、個々にアドバイスをしています。

薬剤師国家試験に向けた学修指導を全教員が一貫して行います。

○講義・実習
一年次より国家試験を意識した内容や過去の国家試験問題演習を取り入れます。国家試験の具体的な対策、勉強方法を身につけ、基礎を固めて行きます。
○薬学部特別活動
講義に加えて、特別講義を行い、専門科目への導入や苦手科目の対策を支援します。また、外部講師によるCBT、国家試験対策演習も行います。
○国家試験データベース・学習支援システム(manaba)
いつでも、どこでも問題演習に取り組むことができるシステムです。CBTや国家試験問題の形式に慣れ、自身の到達度を確認しながら、日々の学修を行います。
○模擬試験の実施
全国的な模擬試験を行います。弱点や成績の推移を確認しながら学修します。
○個別指導・オフィスアワー
チューター・卒業研究配属教員による学修相談、個別指導を随時行います。全教員が複数回のオフィスアワーを設定し、講義時間外でも質問対応や指導を行います。
○自修環境
図書館・自習室・学生ホール・講義後の教室で自習ができます。静粛な環境で一人で、また、同級生と互いに教え合いながら、学修習慣に合わせた自修環境が整備されています。

学校推薦型入試、総合型選抜入試など早期に合格が決まった「入学予定者」に対し、入学までの間に入学前教育を実施して、高校学習内容を大学の学修に接続する講座を開講し、高校学習内容の復習(補完授業)を行っています。入学後も、プレースメントテストで、教員から受講を勧められた学生を対象に、高校学習内容のリメディアル教育の支援体制が整っていますので、入学後は、日々の授業を大切にして、予習、復習、レポート課題などに取り組むように頑張ってください。

高等学校までは、「担任の先生」がいて、指示や指導されてきたと思いますが、湘南医療大学では、きめの細かい継続した指導を行うために「学年別チューター制度」を採用し、少人数の学生に対して2名(1名の基礎系教員と1名の臨床系教員)を配置して、修学上の問題など何でも相談できる学生支援を整えています。

チューター制について

(月別)チューター活動モデルケース
月別 対象学年 チューター活動 チューター内容
4月 1年次 初年次個人面談 学生の個性や特長を把握し、最適な履修選択や学修目標の設定を手伝います。
2,3年次 定期個人面談 新年度の学修目標を設定し、履修内容を確認します。
5月 1年次 定期個人面談 出席状況などをもとにした学修指導や、アルバイト、奨学金などについて相談します。
学年間交流会の開催 上級生との交流を取りもって、学生同士で不安を解消する手伝いをします。
2,3年次 学校生活に不安を抱える学生への支援 生活習慣の見直しや、短期的な学修目標を定めて、モチベーションをあげます。
グループ学修の方法についての説明 学生同士が助け合って学修課題に取り組めるようなグループ形成を補助します。
学年間交流会(前期) 低学年とのふれあいを通して指導力を養います。
6月 1,2,3年次 生活習慣の改善が必要な学生への支援(1) 前期(前半)をふりかえり、学修や生活習慣の悩みに応えます。
7月 1,2,3年次 定期個人面談 定期試験に向けた学修や、学生生活の相談に応じます。
8月 1,2,3年次 学修に不安がある学生への面談(1) 修学動機や将来への意識を向上させます。
9月 1,2,3年次 夏季休業中の生活や課外活動に関する相談 長期休暇中の生活や後期授業に向けたアドバイスを行います。
3年次 夏季休業中の学修指導 薬学共用試験や後期授業に向けた学修指導を行います。
研究室配属等、高学年での大学生活に関するアドバイスを行います。
10月 1,2,3年次 定期個人面談 前期の反省(課題)を共有し、後期の学修と学生生活の目標設定を手伝います。
学年間交流会(後期) 学年間交流を介して、学生同士の情報交換を手伝います。
11月 1,2,3年次 生活習慣の改善が必要な学生への支援(2) 後期(前半)を振り返り、進級に向けて必要な努力についてアドバイスします。
12月 1,2,3年次 定期個人面談 定期試験に向けた冬期休業中の学修や、学生生活の相談に応じます。
1月 1,2,3年次 学修に不安がある学生への支援(2) 定期試験に向けた学修や、学生生活の相談に応じます。
2月 1,2,3年次 学修に不安がある学生への支援(3) 新学年や将来を意識させてモチベーションをあげます。
3月 1,2年次 生活習慣の改善が必要な学生への支援(3) 春季休業中の生活と新年度に向けた学修の相談に応じます。
3年次 年度末定期個人面談 薬学共用試験や新年度に向けた準備について指導します。

6年制薬学部を卒業すると、薬剤師国家試験の受験資格が得られます。また、薬剤師の免許を取得すれば、任命、申請、届出または講習のみで以下に掲げる多様な業務に就くことができます。

6年制薬学部を卒業すれば取得できる資格
  • 薬剤師国家試験受験資格
  • 登録販売者の受験資格(実務経験免除)
  • 医薬部外品・化粧品・医療用具の製造所の責任者
  • 食品衛生監視員
  • 食品衛生管理者
薬剤師であれば取得できる資格と業務
  • 第1種衛生管理者
  • 環境衛生指導員
  • 特別管理産業廃棄物責任者
  • 麻薬管理者
  • 麻薬取締官
  • 毒物劇物取扱責任者
  • ダイオキシン類公害防止管理者
薬剤師でなければできない業務
  • 薬局の管理者
  • 国民健康保険薬剤師
  • 医薬品の一般販売業の管理者
  • 医薬品の製造業・輸入業の管理者
  • 学校薬剤師
  • 保険薬剤師
薬剤師に特別な考慮が払われる資格(試験選択科目免除または受験資格付与)
  • 作業環境測定士
  • 弁理士
  • 甲種危険物取扱者
  • 労働衛生コンサルタント

本学の情報室や図書館に設置してあるPC(保健医療学部棟約100台、薬学部棟約130台、山手キャンパス約40台)を使用することができます。所有していないと全く勉強が出来ないということはありませんが、現在、本学では、PCを使用する講義や課題が増えているため、入学前にPCのご購入を推奨しています。

本学は17の大学関連病院を中心に実習を実施しますので、一部を除き、原則、大学から1時間圏内の横浜、茅ヶ崎エリアを中心に神奈川県内となります。

授業時間は以下の通りです。

  • 1限目09:00~10:30
  • 2限目10:40~12:10
  • 3限目13:00~14:30
  • 4限目14:40~16:10
  • 5限目16:20~17:50
  • ※実験・実習等では時間帯が異なる場合があります。

原則、土・日・祝日は授業がありません。ただし、実習や行事等によっては、それらの日に予定が入る場合があります。

本学の募集要項にAP(アドミッションポリシー)と薬学部学生に求める学力が記載されています。それを踏まえて、高校での英語学習を大切してください。本学薬学部では、英語の学習は、1,2年次に総合英語Ⅰ・Ⅱ、3年次に英会話、4年次に科学英語、5年次に総合英語Ⅲと、体系的、継続的に医療に関する専門英語を修得できるプログラムです。英語の先生も熱心に指導していますので、心配せずに真面目に取り組んでください。

その方向で計画しています。学生全員が有意義な実習が行えるように環境整備しています。

教科では、化学、生物、物理の基礎をしっかり勉強しておくと、入学後にスムーズに大学の授業に入っていくことができると思います。

学生生活・学費・奨学金について

東戸塚キャンパス、横浜山手キャンパスに学生相談室があり、グループ病院のカウンセラー(臨床心理士)が巡回していますので、いろいろな悩みや心配事を相談することができます(要予約制)。相談内容が他の人に知られることはありませんので、一人で悩まず気軽に利用することができます。詳細は入学後に案内しています。

東戸塚キャンパス、横浜山手キャンパスに医務室があり、看護学科の保健師あるいは看護師教員が対応しています。また、隣接のふれあい東戸塚ホスピタルの医師(学校医)と常に連絡が取れるようになっていますので、体調が悪い時や気分が優れない時などには、大学関連病院の受診も可能です。

車やバイクでの通学はできません。自転車の駐輪場はありますので、大学に自転車の利用の手続きをすれば自転車通学は可能になります。

本学の学生は全員が医療従事者を目指して学ぶ仲間なので、どのサークルも、医療系カリキュラムの忙しさの中でも無理のないように活動しています。

学業との両立を考えて週末にアルバイトをしている学生が多いようです。

日本学生支援機構奨学金などの公的奨学金に加え、ふれあいグループ奨学金制度(貸与型、返還免除期間有り。)があります。詳細は薬学部の学生募集要項(出願ガイド)をご確認ください。

初年次は、入学金:330,000円・授業料:1,450,000円・施設維持費:500,000円です。2年次以降は、毎年、授業料:1,450,000円・施設維持費:500,000円となります。

最寄り駅は、JR横須賀線で横浜駅から所要時間8分の東戸塚駅になり、駅から徒歩15分のところに位置しています。

路線図

学生寮について

女子学生寮が、茅ヶ崎(神奈川県茅ケ崎市)と汐見台(横浜市磯子区)にあります。その他、遠方にお住まいの方には、入学手続き時に近隣の学生会館やアパート等も紹介しています。

月額50,000円です。(光熱費込み・敷金礼金なし)

欠員がある場合には、入居できる場合があります。

冷暖房エアコン、バス、トイレ、IHクッキングヒーター、オートロック 尚、インターネット配信システムの加入契約手続をすれば,インターネットが利用できます。(有料)また、共同利用で、食堂やホール等があります。

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